Cool Japanにおけるビジネスチャンス~食・コンテンツ・ライフスタイルで世界で稼ぐ~
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京都吉兆社長・徳岡邦夫氏×博報堂執行役員・三神正樹氏×クールジャパン機構CIO・吉崎浩一郎氏×A.T. カーニー日本法人会長・梅澤 高明氏
G1ベンチャー2015
第5部 分科会C「CoolJapanはビジネスになるのか?~食・コンテンツ・ライフスタイルで世界で稼ぐ~」
2014年秋、クールジャパン機構がTokyo Otaku Modeへの最大15億円の投資を決定した。ゲームやサブカルチャー、食やファッション、ライフスタイル--日本のソフトパワーを世界に発信する"Cool Japan"は、ベンチャー企業にとってどのようなビジネスチャンスとなるのか。「日本の魅力」をどのように伝え、世界にファンを形成し、マネタイズにつなげていくのか。Cool Japanのキーパーソンたちが議論する(視聴時間1時間14分31秒)。
徳岡 邦夫氏
株式会社京都吉兆
代表取締役社長 総料理長
三神 正樹氏
株式会社博報堂 執行役員
吉崎 浩一郎氏
クールジャパン機構(株式会社海外需要開拓支援機構)
取締役 最高投資責任者(CIO)
梅澤 高明氏(モデレーター)
A.T. カーニー株式会社
日本法人会長 パートナー(ニューヨークオフィス)
【ポイント】
・クールジャパンは時間がかかるが、ポテンシャルがあるビジネスだと感じている(吉崎氏)
・コンテンツビジネスは投資判断が難しい。テレビの視聴率のような共通の指標として、いま2つの軸、「リーチ力」「支出力」を基準に比較している(三神氏)
・これからコンテンツをマネタイズしていく時に、どんな戦略にするのか共通の指標で考えられるようにする。エンターテイメントだけでなく食やファッションなどにも応用していきたい(三神氏)
・クールジャパン機構は、「メディアコンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」の3分野に投資している(吉崎氏)
・約半分の投資がメディアコンテンツで、情報発信のベンチャー「Tokyo Otaku Mode」など。食についてはインフラづくりをしている。ファッションはドメスティックな業界で、海外進出にはまだ時間がかかる。ライフスタイルという観点では商業施設案件を伊勢丹と組んで、「クールジャパン館」をクアラルンプールでリニューアルオープン予定(吉崎氏)
・収益性と日本の経済にメリットがあるかという政策面で評価する。メディアコンテンツは発信力が高く政策効果は非常に高いが、アニメを除けば世界では負けている。これを大きくするには、インフラを整備する必要がある。回収は10年後以降になる。食はキャッシュが回りやすく日本食の魅力は数字で現れている。地域や業種を絞って、集中投資して効率を上げ、収益を上げるというのも方法の一つ(吉崎氏)
・1次産業の6次産業化により、地方が豊かになる。漁師や農家などが海外で調理のノウハウを教え、刺身など日本と同様に食べられる環境づくりをする。農業では技術や日本人の諦めない心、寛容性などで海外の何もない土地に高級食材をつくる。そうすると土地の価値も上がる。日本の養殖技術を使って、砂漠でも品質管理された養殖ができる可能性がある(徳岡氏)
(肩書きは2015年4月29日登壇当時のもの)
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