SNSサービスを提供する会社として、同時期にスタートしたmixiとGREEは対比されがちだ。立ち上げてすぐ、驚異的にユーザー数を伸ばしたGREEも、一時期mixiに、はるかに差をつけられる時期があった。
GREEの創業メンバーである山岸広太郎氏が、立ち上げ時から、mixiと差をつけられた当時の様子、挽回にいたるまでなど、創業時のストーリーを語る。
■「三木谷さんコミュニティ全然わかってねえから俺自分でやるわ」
山岸氏は、大学4年生当時、参加していたネットエイジ(現ユナイテッド株式会社)で田中(現GREE代表取締役会長兼社長 田中良和)氏と知り合う。
2003年の終わり頃、当時田中氏は楽天に、山岸氏はCNETに在籍していた。友人だった二人はプロレスを見に行く。その帰りに田中氏はうどんを食べながらGREEのアイデアを語った。
“田中は「これからはSNSがくると思うけど、ちょっと三木谷さんコミュニティ全然わかってねえから今度、俺自分でやるわ。」っていう話をして。”
■どうしてGREEはティッピングポイントを超えられたのか?
・組織が強かった。
・自分たちがほしいものではなく、世の中がほしいものを作ることに発想を変えた(GREEモバイルの導入)。
・自分たちだけでやらずに組むことを選んだ(KDDIとの提携)。
■組織について「チームが大事」
“まずチームが大事で「どこに行くのかじゃなくて誰をバスに乗せるかだ」って話で。行き先は変わるんで基本的に”
同質性が必要だった。
“いろんな意味でライフステージも近いから。いっぱい働いても平気とかみたいな。”
“最初の2〜3年はモノカルチャーでガーっと一体感を持ってたんで。みんなスキルセットはいろいろなんですけど割と同質みたいな。”
“自分と同じくらいはやるんでしょみたいに思える相手を見つけられるかっていうのと、技術のところが大事なんで最初に藤本((現:GREE取締役・執行役員常務・最高技術責任者 藤本真樹氏。GREE立ち上げ時から在籍するエンジニア)が来たっていうのは、すごいよかったと思うんですよね。”
■仲間をみつけるには見極める力、目利きが大切。
“ネットの会社をやるんだったら社長とか他のメンバーも技術分かんないと。”
“始めたころは俺も(プログラミングを)わかると思ってたんで、そうすると「このくらいすごい」みたいなのが、すぐわかりますよね。自分よりはすごいかはわかる。まったくわからないとしょぼい人でも「すごいのかな」ってなっちゃうんで、目利きできないじゃないですか。”
6次の隔たりを意味する「Six Degrees of Separation」。「自分の知り合いをたどると6人目までに世界中の人とつながる」というSNSの概念。GREEの社名の由来だ。
「三宿の夢吟坊(むぎんぼう)から始まるSix De“gree”s of Separation」
GREEの創業ストーリー、興味が湧きましたか?
(ゲスト)
GREE株式会社 取締役副社長 山岸広太郎(現:取締役副会長)
(モデレーター)
佐俣アンリ ANRI GeneralPartner